私は久しぶりに人と話をした気がした。
外は雨で、ジーンズのすそは濡れていたが、たくさん歩いて、たくさん話した。
あの人のことも、この人のことも。
今のことも、いつかのことも。
私は、言葉を失っていたけれども、
少しばかり、話しが通じるように思えた。
いつもよりにぎやかい部屋に夜の風が吹いて、
色々な音楽と色々な書物があちこちから飛び出して、
キャッチボールはつなげられた。
質問してくれてありがとう。
私は誰かと“話し”をした後に、いつもこう思う。(私は質問がへたくそなので、ボールをうまくはずませられない。)
はずんだボールは、胸の振り子をつついて、愛らしい音を鳴らして
ころがっていった。
こうして私はまたひとりボールをつく。
遥かなる足音に耳をすませ、待ち遠しい梅雨の夜。
summer steps、近づいておいで。